初七日と黒衣の女

もんじろう初七日。お寺さんで葬式を挙げてもらったので、三途の川を渡れないのも気の毒だと思って、お経の真似事を。ネットで見つけたルビ付きの般若心経を、PC画面で見ながらという罰当たりなやり方なので、効き目があったかどうか……。


群馬の義父のところに行く妻を送りがてら、武蔵野線で延々東京まで。一度はやってみたかったことだが、2時間半はさすがにちょっと飽きる。途中には、何とも鄙びた風景もあってちょっとした旅気分にもなるのだが、基本的には変わり映えのしない田舎の住宅地が多いので。


新宿に出て、サンパークのレストランはやしやで遅い昼食。物心ついて以来うろついている街だが、ここに入ったのは初めてか。エビフライ、ハンバーグ、ポーク、サーモンに小さなハヤシライス(orカレー)がついた「昭和プレート」1000円。何とも懐かしい味だが、ご飯が少ないのがちょっと寂しい。店内も昭和の香り漂ういい感じだが、喫煙フリーなのは席によっては辛いところ。


ピカデリーで『ウーマン・イン・ブラック』。元日からこれは空いているだろう、と高をくくっていたが、1000円デーに加えてハリー・ポッター流れらしい若い女性でなかなかの混み具合。
画面は想像していたよりも明るく、Jホラー・タッチの演出もゾンビ風のメイクや威嚇的な表情のつけ方など、微妙にやり過ぎか。主人公が〈死〉に惹かれているというアレンジも、巧く活かされずにちょっとドラマが分裂気味な感もある。
とはいえ、荒涼とした風景がとにかく素晴らしく、脅える村人の排他的描写とともに、嗚呼ハマー・ホラー、と感慨にふける。劇場リアルタイム世代ではないのだけれどね。
しかし、最後のアレはしつこい祟りなの? それとも恩返し?