三多摩は下駄の雪

東京新聞都知事選の主要5候補に取った、政策に関するアンケートより多摩・島部の振興について。(4月4日付)

昨夏の猛暑で、多摩地区の小中学校は23区に比べて教室への冷房整備率が低いことが注目された。こうした『格差』の指摘に対し、多摩や島部の振興にどう取り組むか

という質問に対する石原慎太郎の回答。

多摩地域には多くの大学や研究機関が立地しており、日本の高度なものづくり産業拠点となるよう、圏央道や周辺道路の整備を進める。また、スポーツ祭東京2013、環境ツ−リズムで、多摩・島しょ地域の未来をつくる

病院潰し、国際的な観光地をくり抜いて道路を造る――どこの過疎地だ。結局、この3期12年とまったく変わらないということですよ、これ。
これだけないがしろにされて、まだ石原についていく多摩地域の住民の気持ちが分からない。自由民権運動なんて本当にあったのか、この三多摩に。

ちなみにワタミンは

医療、環境の技術開発の集積地を多摩地域に検討。『伊豆七島の日』を設置、都民全員が島しょ部に目を向ける一大イベントを開催する。記念日には可能な限りの船を借り切って、都民全体で自然や環境について考える機会をつくる。島しょ部をスポーツ合宿のメッカとしてブランド化する

何、この島しょ振興の熱心さとのバランスの違い。もっとも、島しょ振興対策も中学生並みですが。

そのまんまは

中山間、島しょ等のさらなるインフラ整備。多摩地域の首都圏中核拠点としての発展を支援する。島しょ観光および諸産業(農林水産業)の振興。小笠原、奥多摩地域で生物多様性保全を推進する。小笠原諸島等の世界自然遺産登録を目指す。さまざまな施策により格差を是正する

いろいろやってくれるそうですが、いつもの通り具体性に乏しいな。

ドクターは

冷房装置よりも、より高いレベルの教師を配置し、より高い教育レベルになっているかの格差が問題だ

ほとんど答えになってません。

というわけで、ここでもやはり

多摩地域の振興を都政の重要な柱にすえて、医療・福祉・教育・産業・交通など各分野で区部との格差を解消する総合的な振興プランをつくる。市町村総合交付金を増額し、多摩・島しょの港湾・道路の整備、津波対策、産業振興、本土との交通利便性の向上などを総合的に支援する

というラーメン大好き小池さんに託してしまいたくなるではないか。
おそらく死票になっちゃうだろうし、万一当選しても財源の問題とか以前に、議会と役人に両足を引っぱられ動きが取れなくなりそうだけど。

あくまで石原阻止を優先し、断腸の思いで少しは勝ち目のありそうなそのまんまに入れるか、政策と人柄で小池さんに入れるか。悩むなあ……。
ああ、もう!石原が出なきゃ、素直に小池さんに入れたのに!