総統閣下、叱りつけてやってください

東京新聞のTV欄に掲載される輪番制のコラム「言いたい放談」(4月29日付)より。

有事のリーダー
西 正(オフィスN代表)


今回の震災は確かに未曾有の出来事でもあったし、原発の問題もセットになってしまったことから、復興といっても簡単ではないことは分かる。しかし、被災した人たちが一日も早く元の生活を取り戻すためにも、復興は急がねばならない。ところが、どうにも復興に向けたエネルギーのようなものが、弱々しく感じられない。
被災した人たちの心情を思えば、当初は何をやっても不謹慎に映りかねないので、自粛、自粛というムードが続くのも仕方ないのかもしれない。ただ、それにも限度というものがある。自粛だけでは救われない。
今こそ、独善的との謗りを受けようと、自らの信念を貫くリーダーが必要だ。それを欠いたままでは、国全体が復興に向けて動き出せないのも当然である。まずは復興を最優先事項であるととらえ、財源が要るのなら、それを作るに当たって、国民から嫌われようと、ののしられないようと構わないといった覚悟が必要なはずである。
談論風発に耳を傾けていたのでは、決断は遅れるばかりである。今は平時ではない。人気取りや、次の選挙のことを考えている場合ではない。強引にことを進め、国民の顔色をうかがうこともなく、最終的な評価は歴史に託すだけの気概で臨めないなら、有事のリーダーとしてふさわしいと思えない。

独裁者待望論。「メディアコンサルタント」を名乗っているだけに恐ろしい……。

ていうか、これなら菅でいいじゃん!