石原災害レベル7

東京新聞が定期的に掲載している石原知事の会見ファイルより。

まずは4月15日発言分。

夏の節電に関して政府が政令らしきものを出した。しかし、例えば地下鉄(の使用電力)がピーク時に36万キロワットなのに比べて(東京電力管内の)パチンコは84万キロワット、自動販売機が26万キロワットなんだ。これを自粛させる政令を出さなかったら効果がない。首都圏の4都県と政令市でルールを作って、政府に申し込もうと検討している。
国難の中で、自分たちの今までの生活様式を変える必要がある。パチンコは、そんなに好きな人が多いなら真夜中にやったらいい。そういうことも4知事で合議して、政府に要請しようと思う。
―なぜ自販機とパチンコなのか。
典型的な無駄だと思うから。ほかに無駄はいろいろあるでしょう。何もパチンコをやっている人をとがめるつもりはないけど。しょせんゲームでしょう。
―都独自に節電条例を作る考えは。
ないですね。首都圏全体でやらなきゃ意味がない。政府が政令を出したらいい。
蓮舫大臣は自販機の節電について「経済にも影響を与える。国が口を出すことではない」としている。
国が口出さなきゃ、誰が口出すんだよ。パチンコや自販機が余計な電力をくうことで、日本の経済を疲弊させるんだから、その分、有効な生産手段に回したらいい。工場を止めるより、よっぽど国民のためになる。そんな「てにをは」が分からない大臣だったら悲しい話だよな、国民も。

業界等に突っ込まれて数字が改まったのはご存知の通りですが、夜中は電気が余ってるということも、どうやらさりげなく学習したようです。
しかし「パチンコは真夜中に」ってこれ、風営法改正しなきゃならないでしょう。俺自身は別に構わないけど、治安や環境面の問題が噴出しそうだよな。
何より、自販機とパチンコをスケープゴートにしてるとあらためて公言しているわけで、尻馬に乗っているパチンコ嫌いの連中なんかは、いつこういう矛先が自分たちに向けられるか分からない、ということが何でまあ理解できないんだろう。お前ら、自分が「国民のため」になってる自信あるか?
しかも、強いこと言う割には「政府が政令を出したらいい」って無責任なのも相変わらず。


続いて4月22日発言分。

―五輪招致のために積み立てた都の基金約4千億円の使い道はどうするのか。震災関連にも使える。
東京の防災を強化するために、どういう支出をして補強していくか。科学的な直下型地震の信ぴょう性が増幅してくると、せっかくつくった積立金ですが、何に優先して使うかを考えなくちゃいけない。そういう時期になったと思う。ただ「もう1回この日本を立ち上げようじゃないか」という1つの手がかりとして、五輪招致を考える余裕が出てくるかもしれない。
非常に難しい選択。しかも、(夏ごろに)申し込みのタイムリミットがある。そのあたりまでにめどをつけないと、結局さらに4年後になってしまう。なかなか判断に苦しむタイムスパン。ぎりぎりまで判断できないと思う。復旧復興の進展次第だしね。
―神奈川県知事を退く松沢成文氏は、今後について「首都圏連合で協力したい」と述べた。力を貸してもらうような立場に据える考えは。
今のところ考えていません。これから先のことでしょう。彼がそのためにどういう活躍をどういう形でするかは、あの人の人生の選択で、私は分かりませんけども。才能のある人ですから、活躍を期待してますけどね。
―大震災の復旧復興の財源として、増税論がある。
災害が起こる前から言ってきたが、日本のような高福祉低負担の国はありえない。福祉という目的に限っても、消費税の増税というのは必然で、そうしなかったらもたない。
かつてあった「物品税」なども考え直さないと。東京の繁華街に並んでいる外国の名前のついているブランド。あれが果たして日本人の生活に不可欠なものなのか、考え直す必要があると思いますしね。大都会だけで通用する嗜好ってものはまさしくぜいたく。それが課税の対象になるのは当たり前だと思う。

まだやる気だよオリンピック……。
松沢の切り捨て方も、あまりにむごくてかえって笑ってしまう。
“ぜいたくは敵だ”“進め一億火の玉だ”的なアジりも場当たり的なんだよなあ。生涯を通して「てにをは」がムチャクチャだから。