所VS.美濃輪

昨日の「HERO'S」は結局、オーレ・ローセンのグラウンド・テクニックが一番の見せ場だったような気がするが、所英男が極真相手になりふり構わず、速攻で極めに行ったのも結構笑いました。勝った途端に、とりあえずまず前田日明のところに挨拶に行くあたりも、気の弱い感じでいい。
しかし、最高なのは何といってもその後。放送席に呼ばれてインタビューされるも、

「池田選手に勝っていかがですか?」
ホッとしました。安心しました
「これからも頑張ってください」
「ありがとうございました」

で唐突にエンドクレジット、という流れが素晴らしい。
柔道や修斗系に今ひとつ好感が持てない俺としては、この何も考えてない素っぽさがたまらないのだが、一夜明けてもうひとりの素――というか天然系のビッグニュースが飛び込んできた。


美濃輪vsシルバ、身長差55センチの「超ド級対決」スポーツナビ

PRIDE武士道―其の拾―」(4月2日 有明コロシアム)での美濃輪育久の対戦相手がジャイアント・シルバに決まり、16日、ドリームステージエンターテインメントDSE)から発表された。
会場となる有明コロシアム前で行われた記者会見には美濃輪が出席。佐伯繁広報が「きょうは対戦相手も来ています。出て来いやー」と呼び込むと、コロシアム前の生け垣に身を潜めていたシルバの等身大パネルが登場した。美濃輪が右ストレートを出すと、シルバのへその位置に当たるなど、55センチの身長差が大きなハンデとなることは明らかだった。
2日前までオランダ、イタリア、韓国で世界を転々としながら修行を続けてきたという美濃輪。イタリアでは古代ローマ時代の闘技場・コロッセオを見学し、

皇帝や牛、ライオンと戦うイメージをしてきた

と話す。

いずれは猛獣と戦うことになるかもしれない

というリアル・プロレスラーにとって、シルバはその第一弾の相手という位置づけのようだ。
常々、「大きな相手と戦いたい」と訴えてきた美濃輪。

いずれはやると思っていた

というシルバを倒し、無差別級グランプリに名乗りを挙げる。

「皇帝や牛、ライオンと戦うイメージをしてきた」「いずれは猛獣と戦うことになるかもしれない」って、それはもう「プロレスラー」の範疇を超えてるぞ。どういう「リアル」だ。
現実的な点に限っても、シルバと「いずれはやると思っていた」というのが、すでに美濃輪イズム爆発。
ああ、まだ格闘技にファンタジーを求めることが出来るとは、なんて幸せなんだ俺たちは。