俺を乗り越えていけ

このところ、駅前に1匹の猫が腰を落ち着けている。
普段は、通行人に跨がれようが撫でられようがものともせず、のんべんだらりと道の真ん真ん中に寝そべったりしているのだが、さすがに今日の豪雨には閉口したらしく、こんなところに居座ってました。

料金を入れようが、切符とお釣りが出てこようがお構いなし。まったく、どいちゃくれない。しょうがないから身体越し、僅かな隙間から手をねじ込んで切符を取るしかない。それでもなお微動だにもしないどころか、迷惑そうな顔さえしないのである。まさに無心。
頭のてっぺんに傷があったりして、何やらわけありな様子のこいつ、いろいろあった末のこの態度なんだろうなあ。
駅員も利用者も、せいぜい優しくしてやろう。


ついでにもう1匹。こいつも余裕でぼけっとしてるが、実はもう構内に電車が入ってきているのである。