井村屋の大東亜共栄圏宣言

7月29日付東京新聞夕刊コラム「紙つぶて」より。

グローバル社会と留学

 企業のグローバル人材育成の要望に応えるため、海外留学を必修にする大学が増えているとの報道がありました。経済協力開発機構OECD)などの資料によると、日本人の海外留学者数は2011年に5万7千人で、ピーク時より3割減ったそうです。一方で、日本の大学に留学する外国人学生も減少傾向にあります。
 留学では海外の「異質」を知り、同時に意外と多い日本との「同質」を知ることもできます。若い時の海外経験はビジネスのみならず、その後の人生で大きな意味を持ちます。国際的な理解を深めるため、こうした魅力ある留学経験をした若者たちが双方向で増えてくれることが必要です。
 先日、台湾でのイベントを手伝っていただいた女子学生も日本へ留学をしていました。台湾の英語教育は小学3年生からで、聞いたら、彼女のTOEICは830点を超すそうです。台湾の高学歴社会は世界でも有名で、大学進学率も95%以上。グローバル対応は日本より進んでいると言えるのではないでしょうか。
 上品で知的な彼女が「家では祖父が日本統治時代の人で、しつけは日本的でした」と素晴らしい笑顔と流ちょうな日本語で話してくれました。負けているぞ、日本の若者よ! 世界へ向かっていこう。(浅田剛夫=井村屋グループ会長)

ああ、大陸からの復員兵の「職場」として立ち上げられた会社なのか。いやな符合だな。